【上越市・強盗殺人事件】ハンマーで複数回殴り殺害、初公判で被告の男「金取るつもりではなかった」一部否認

2023年に上越市で知人男性を殺害し、現金の入った財布を奪った強盗殺人などの罪に問われている男の裁判員裁判が開かれました。20日の初公判で、男は「金を取るつもりではなかった」と起訴内容を一部否認しました。

強盗殺人と窃盗などの罪で起訴されているのは、長野県上田市の無職・小倉一夫被告(72)です。起訴状などによりますと、小倉被告は2023年6月、上越市の中村礼治さん(当時62)の頭をハンマーで複数回殴って殺害し、約120万円が入った財布などを奪った罪や、その2カ月前に中村さんの自宅に侵入し約26万円を盗んだ罪に問われています。

20日の初公判で、小倉被告は「ハンマーで殴ったが、金を取るつもりではなかった」と起訴内容を一部否認しました。

検察は、冒頭陳述で「家賃を滞納するなど経済的に困っていた被告が、自動車修理業を営む中村さんから金を強奪しようと考えた」と指摘。暴行の50秒後に中村さんの車の後部座席から財布の入ったバッグを持ち出していることなどから、「強盗殺人が成立する」と主張しました。

一方、弁護側は「偽物のブランド品などを販売して生計を立てていた被告は、中村さんへの嫉妬心から自暴自棄になりハンマーで殴ってしまった」と説明。「当初は財産を奪うつもりがなかった」として「殺人罪と窃盗罪にとどまる」と主張しました。

判決は、来週29日に言い渡される予定です。

記事参照元:Yahooニュース