海水浴場で沖に流された親子を救助 上越市と群馬県の男性2人に感謝状
海水浴場で沖に流された親子を助けたとして、上越市と群馬県の男性2人が6日(金)に上越海上保安署から表彰されました。
親子を救助したのは、上越市大貫の北村直樹さん42歳と群馬県の粕川秀行さん42歳です。2人は上越海上保安署の佐藤正浩署長から感謝状を受取りました。
上越海上保安署によりますと、今年7月に柏崎市の上輪海水浴場で、群馬県から海水浴に訪れていた小学生の姉妹2人と父親の3人が沖に流されました。そのとき100mほど沖でサーフィンをしていた粕川さんが、漂流している3人に気づきました。
粕川さんは当時の様子について「放っておく選択肢はない。潮の流れもあり3人まとめて救助できないのでひとりづつ運んだ」と話していました。
粕川さんははじめに、7歳の次女をサーフボードで岸まで運び、再び現場まで戻りました。しかし体力が消耗したため、そこにとどまり2人を励ましながら救助を待ちました。海岸では、姉妹の母親が異常に気付き118番通報しています。
同じころ、北村さんも事態に気付き、ボードに立ってパドルで進むサップで現場へ駆けつけて長女を助け出しました。
上越市大貫 北村直樹さん
「慌てていくと相手も慌てる。ゆっくり行って『大丈夫だよ』と声をかけた。浮き輪を外しサップに乗せてもどった」
父親は、このあと消防救助隊に助けられました。3人は病院に搬送されましたが、大きなけがもなく無事でした。
上越海上保安署の佐藤正浩署長は「2人が迅速に行動したことで3人とも無事救助できた。戻った粕川さんが自分では救助が難しいことから、そばにいて安心させた。的確な判断だった」と2人を称えていました。
粕川さんは「良かった。ほっとした」。北村さんは「自分ができることをしただけ。流された子どもには海をきらいにならないでほしい」と気遣っていました。
事故当時の海水浴場はうねりがあり、上越海上保安署は沖に向かう潮の流れ「離岸流」が発生していたとみています。
海上保安署では、これから冬に向かい天気が急変する日が増えるので、釣りなど海のレジャーでは注意するよう呼びかけています。
記事参照元:上越妙高タウン情報