能登半島地震で農業用水路に被害 パイプライン点検作業進む
能登半島地震の影響で、上越市内の農業用水路では沈下やひび割れなど、13日までに23件の被害が報告されています。こうしたなか、上越市と妙高市を流れる上江用水などを管理する関川水系土地改良区では、地中に埋まっている農業用水のパイプラインの点検作業を、例年より1か月前倒しで進めています。
点検作業は上越市内にある揚水機場42か所の周辺で、3月8日から行われています。
14日(木)は上越市四辻町で、関川水系土地改良区と工事業者の職員、さらに地元の農家の合わせて6人が点検作業にあたりました。
揚水機場は田んぼに水を供給する施設で、ため池からポンプで水をくみ上げ、地中に埋まっているパイプを通して近くの田んぼに水を送ります。
作業ではパイプから水漏が漏れて噴き出していないか田んぼを見て回り、実際に田んぼに水が流れるかどうかを確認しました。
関川水系土地改良区 倉重嘉之 副課長
「今の段階ではパイプラインの被災はない。水が行き渡るように作業を進めていきたい」
写真提供:関川水系土地改良区
関川水系土地改良区によりますと、能登半島地震のあと、管内の3か所で農業用水路の沈下やひび割れが確認されていますが、水の供給に問題はないということです。春に向けて応急工事を行なう予定です。
点検作業は今月26日まで続く見込みです。
3月14日 笹ヶ峰ダムの様子
一方、農家が心配しているのは地震被害のほかに、暖冬少雪による水不足があります。
笹ヶ峰ダムを管理する水土里ネット関川連合によりますと、水源となる笹ヶ峰ダム周辺の積雪は14日現在、2メートル40センチほどです。2月下旬までは、例年の半分ほどしかありませんでしたが、3月に入ってまとまった雪が降り、積雪は2月の倍、例年と同じ水準に戻ったということです。
水土里ネット関川連合 樋口正弘 事務局長
「春先の水不足を心配していたが、3月にまとまった雪が降った。ホッとしている」
記事参照元:上越妙高タウン情報