「賃上げしない」48% 中小企業厳しさ浮き彫り 上越信用金庫が企業調査
上越信用金庫は1日、取引先企業に行った賃上げや人材確保などに関するアンケートの結果を公表した。
今年の賃上げ実施について「引き上げ、または引き上げ予定」と回答した企業が50・9%だった一方「引き上げしない」とした企業は48・4%で、賃上げの流れが中小企業まで波及していない実態が浮き彫りになった。
調査は2月1日から3月12日にかけ、上越地域にある同金庫の得意先328社に対しアンケートを行い、98・1%に当たる322社から回答を得た。
賃上げしない理由で最も多かったのは「業績見通しが不透明」で全体の11・8%。次いで「すでに引き上げ済み」が10・6%だった。業種別に見ると製造業や卸売業では「価格転嫁ができていない」という理由が多かった。
「引き上げまたは引き上げ予定」の企業に引き上げ幅を聞いたところ「2%未満」が22・4%、「2%以上4%未満」が20・2%だった。製造、小売、建設では一部の企業が6%以上の賃上げを行う方針だ。
また、加速する人手不足について、人材確保策を聞いたところ、全体の51・5%が「中途採用の強化」と回答。「特に対応策を検討していない」とした企業も30%程度あった。
記事参照元:上越タイムス電子版