旧柿崎町役場の模型制作 柿崎区・池田哲夫さん 総合事務所に寄贈、展示

旧柿崎町役場庁舎模型と制作した池田さん

柿崎区柿崎の池田哲夫さん(71)が作った旧柿崎町役場庁舎の模型が、同区総合事務所1階ホールに展示されている。6階建ての重厚な威容の庁舎が、80分の1のスケールで精巧に再現され、来庁者が目を留めている。

池田さんは総合建設業の植木組(本社・柏崎市)に長く勤め、土木の技術者として国道8号の道路や橋梁(きょうりょう)、東北新幹線の新青森延伸などの現場施工を担当、昨年退職した。ものづくりが得意で、前作はインド・パゴタ様式を取り入れた寺院・浄善寺を制作した。

今回は総合事務所から図面をコピーし、1年半前に着手。床や壁はベニヤ板、柱や梁(はり)は工作用角材、窓はアクリル板などを使用。組み立てる前にペンキなどで塗装、昭和58年の竣工(しゅんこう)当時の姿を忠実に再現した。

館内のらせん階段や4階のホール(旧議場)なども細かく作り、正面玄関前の植え込みは鉄道ジオラマの画材、道路の舗装部分はサンドペーパーを使った。台座に乗せ、透明のケースに入れて、先月、総合事務所に寄贈した。

自宅で作り、仕事をしていた時は主に土日に作業した。「やっていて楽しかった。作っては壊しで試行錯誤したが、苦労だと思うとできない」とにこやかに話す。次作は柿崎総合体育館(かきざきドーム)に目を付けている。

寄贈を受けた柿崎区総合事務所の新部彰所長は「ありがたい。区の皆さんに見ていただきたい」と感謝の思いを表している。

記事参照元:上越タイムス電子版