上越市の県営高田発電所で水管破断し土砂崩れ 鉄塔2基転倒 農地の浸水被害も

新潟県は2025年4月6日、老朽化のため改修工事をしている上越市の県営高田発電所で、後谷ダムから発電所に引いている水圧管路が壊れて水が流出し、土砂崩れが起きたと発表した。けが人や民家への被害はない。

水管が破断し土砂崩れが起きた現場付近(新潟県提供)

水管が破断したのは発電所からダムの方へ500〜600mほどの地点。一帯で土砂崩れが起き、改修のため設置されたケーブルクレーン用の高さ約50mの鉄塔2基が倒れた。また発電所下流の同市向橋の取水堰が流木でせき止められ、周辺の一部田畑が浸水した。

事故前の現場付近。ケーブルクレーン用の鉄塔が立っている(同)

5日午後5時35分、発電所近くを巡回していた改修事業者から「異常な水の流出がある」と県に報告があり、翌6日朝、被害を確認した。本年度から水管の更新作業に取り掛かるところだったという。

事故前の全景(同)
事故後の発電所付近(同)

県は水の流出を止めるため、上流の後谷ダムからの取水を6日正午頃に停止し、取水堰の流木の撤去は同1時30分頃に完了した。被害状況の詳細や事故原因を調べている。

この事故により、市は後谷ダムから取水していた城山浄水場を停止し、 正善寺浄水場の配水量増加、地下水浄水場の立上げにより対応する。当面の間の配水運用には支障はないとしている。地下水浄水場の配水10日から開始する予定。

浸水被害があった同市向橋の取水堰周辺(6日午後6時頃)

記事参照元:上越タウンジャーナル