「上越観光物産センター」22年度で休館へ 新潟上越市、移転含め検討
新潟県上越市の観光拠点「上越観光物産センター」(藤野新田)が、2022年度いっぱいで休館する方針であることが28日、分かった。開業から30年以上経過し、施設が老朽化。所管する市などは今後、現在の建物をそのまま改修するか、移転するかを検討する。市は29日に、地元の新道区地域協議会でこうした方針を説明する予定だ。
市によると、施設の老朽化に加え、物産センターの1階で土産物店を運営する民間事業者が、本年度をもって撤退する意向を示しているという。市は今後の施設運営の方向性が決まるまで休館する方針を固めた。市施設経営管理室は取材に「29日の地域協で詳しく説明したい」とした。
物産センターは1991年、市の総合観光施設として、北陸自動車道上越インターにほど近い現在の謙信公大通り沿いに建設された。
土産物店や上越観光コンベンション協会が入るほか、イベントや会議向けの貸館も行い、物産展などが開かれている。観光ツアーのバスが立ち寄る定番施設の一つだった。
近年は観光の形態が団体から個人に移り変わったことや、新型コロナウイルス禍などが影響し、集客が低下していた。
中川幹太市長は昨年12月の市議会で、上杉謙信の居城だった春日山城跡周辺の観光開発を見据え、物産センターの立地を見直す可能性について言及しており、今後、移転も含めた議論が本格化しそうだ。
記事参照元:新潟日報デジタルプラス