失敗恐れずチャレンジを 「能登半島地震の支援・上越有志会」代表 五十嵐さん 木材加工通し伝え 保倉小

保倉小で6年生に授業を行う五十嵐さん。能登半島の被災状況のほか、支援に向けた会の立ち上げや込めた思いについても語った

上越市内の企業経営者らでつくる「能登半島地震の支援・上越有志会」代表の五十嵐健一さん(DIY.TOK代表)が27日、上越市立保倉小で6年生に授業を行った。授業では活動立ち上げまでの経緯や思いを語り、木材加工の体験を行った。

大きな被害に見舞われた石川県へ支援物資を送るため、五十嵐さんらが立ち上げた有志会には、これまで278人、73社から支援があり、3回にわたり物資を届け、被災地のニーズを聞き取った。

同校6年生担任の岩崎名緒教諭は、地震で大きな被害を受けた穴水町出身。元日は家族で金沢市にいたため難を免れたが、地元の被害に大きな衝撃を受けた。そんな中、五十嵐さんらの活動を知り、休日はボランティアとして協力。そのような縁から今回の授業を持ちかけ、実現したという。

五十嵐さんは、DIY.TOKが作る廃材や間伐材のヒノキスライスで作られたウッドフラワー「ひのきろうず」を例に、「削られた木材をごみと見るか、それ以外と見るか。ささいなものが世界を変える」と説いた。今回の支援活動についても、できるかもしれないという思いから始まったとし、「疑問に思ったことは自分で調べ、失敗を恐れてチャンスを逃さず、チャレンジしてほしい」と語りかけた。

6年生の池田愛理朱さんは「自分も地震で大変なのに、支援活動に当たるのはすごい。考え方一つで、たくさんの人を巻き込んで行動に移していくのはなかなかできない」と驚いていた。

記事参照元:上越タイムス電子版