上越市長選挙前に市政課題を考える④~まちづくり・13区~
今月31日は上越市長選挙の投票日です。JCVでは今週、主な市政課題についてお伝えしています。今回は「まちづくり」です。上越教育大学で社会・経済学が専門の吉田昌幸准教授に13区でのまちづくりについて伺いました。
上越市の13区の人口は、去年行われた国政調査で5年前より平均8.5%減ったことが分かりました。中でも最も大きく減ったのは大島区の-20.1%。次いで牧区-18.6%。安塚区-16.9%です。
①生き残りへ待ったなし
吉田准教授
「13区は自然環境を上手く使って商品化で小商いをすることができる。笹寿司など地域の伝統料理など、おばあちゃんたちが法人化して作っている。高齢者とはいえノウハウを持っている人たち。そういう人たちが活躍できる場を作ることは、生きがいにもなるし、地域のためになる」
②地域協議会の立て直し
吉田准教授
「なにせ権限がないので、市の助成金の審査機関だけになっている。それならば、わざわざ委員の公募を形的にやる必要はない。いくつかの地域協議会の方と話をすると、地域のことは当たり前によく知っているし、自分たちの地域を良くしたいと思っている。『自主的審議事項』が本当はもっとやられるべき所だと個人的に思う。『核』としてこの制度を使っていくのであれば、もっとうまく権限を渡せないかと思う」
③地域の未来は次世代への‟ふるさと愛”継承にあり
各区では住民手作りのイベントや祭りが行われています。住民に「新市長に期待すること」を聞きました。
大島区40代男性
「広域での地域活性化はなかなか難しい。小さいコミュニティにできることにもっと目を向けてほしい」
浦川原区40代男性
「なぜ13区を活性化するのか明確にしてもらえると、住んでいる我々も誇らしくなり、13区をより盛り上げようと思う気になれる」
大島区30代男性
「バシッと『中山間地域もあっての上越市』と言ってくれるトップがいる、いないは大きい」
④大切なのは住民の自覚!
吉田准教授
「ノウハウ持った市職員が、ノウハウ持ったら人事異動でいなくなることもある、それは地域住民から見ればストレス。各地区でなるべく行政に頼らないチャンネルを持つ。どういう風にダウンサイジングしていくかの制度作りは考えておくべきところ。地域協議会制度は上越市の特徴でもある。この制度をこれから生かしていくのか、フェードアウトさせるのかは市長の判断次第。その点が今回問われている」
■候補2人の政策
市長選に立候補した中川幹太さんと野澤朗さんの掲げる「まちづくり・13区」に関する主な政策です。
中川幹太さん
・地域分権と地域別に予算配分
・歴史文化を生かした通年観光
・予約型コミュニティバスの普及
・防災訓練で災害時の対応強化
野澤朗さんは
・プログラミングの小中一貫校を設置
・アクティブスポーツを活用
・中山間地のバス交通の整備
・除雪対策で土木建設業を支援
JCVでは31日(日)夜9時から開票所のリージョンプラザ上越と中継を結んで、選挙の結果を速報でお伝えします。上越妙高タウン情報でも同時配信します。※タウン情報で視聴する場合は無料の会員登録が必要です
記事参照元:上越妙高タウン情報