試運転中の上越火力発電所がフル稼働 東北電力管内の「ひっ迫注意報」を回避

記録的な猛暑で電力需給がひっ迫するとして、2022年6月29日夕方に新潟県を含む東北電力管内で発表される可能性があった「電力需給ひっ迫注意報」は、前日夕方に供給力を確保できたとして見送られた。東北電力によると注意報を回避できたのは、試運転中の新潟県上越市の上越火力発電所の出力を一時的に最大近くまで上げたことが要因だ。

試運転中の上越火力発電所(東北電力提供)

同社は6月27日時点で、29日夕方の電力の予備率が4.1%になると予想し、初めて「需給ひっ迫準備情報」を出した。28日時点で、29日の予備率が3〜5%の場合は「ひっ迫注意報」、3%未満だと「ひっ迫警報」が出される懸念があった。

このため東北電力は卸電力市場からの電力購入のほか、今年12月の営業運転開始を目指し3月31日に試運転を開始した上越火力発電所(上越市八千浦)1号機の発電量をアップ。一時的に出力を15万kwから最大に近い約57万kwにまで増やした。この結果、28日夕方には予備率は9.3%にまで改善し、本県と東北6県の29日の「ひっ迫注意報」は避けられた。

同社は、今後も気象状況の急変などで需給状況が厳しくなる可能性もあるとして、「適切に冷房などを活用し、水分補給を行うなどして、熱中症に注意しつつ、使用していない部屋や廊下の照明を消すなど、無理のない範囲でできる限りの節電をお願いしたい」としている。

記事参照元:上越タウンジャーナル

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