部活動の地域移行に向けて 指導者向けのハラスメント防止講習会

中学校の土日祝日の部活動について、上越市教育委員会は、段階的に地域団体に移す計画を進めています。そうしたなか28日(日)、スポーツクラブなどの指導者を対象としたハラスメント防止の講習会が開かれました。

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講習会は、部活動の地域移行に不安を持つ保護者の声を受けて、市が初めて開きました。28日(日)は、受け皿となる市内のスポーツクラブなど28団体から92人が参加しました。

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講師を務めたのは、上越教育大学で長年バスケットボール部を指導していた、土田了輔教授です。

講習会のテーマは「ハラスメントに配慮した指導方法」です。土田教授は、中学生に対する指導の仕方について、今は「指導方法の転換期」として、従来の当たり前を考え直すよう具体例を挙げながら注意を呼びかけました。

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土田了輔 教授
「『あっちで頭冷やしてこい』は、人間関係からの切り離し。『毎試合で得点をとってこい」は、過大な要求。どちらもパワハラと言われてしまう場合がある」

そのうえで、指導者がハラスメントと思わない言動でも、信頼関係が構築されていないと悪意に捉えられてしまう恐れがあるとして、子どもたちの意見を聞き目標設定などを一緒に行うことが重要だと話しました。

土田了輔 教授
「皆さんが受けてきた指導と、現代は相当変わっていると認識することが難しい。なぜなら、指導者は自分が受けたように指導してしまうから」

参加した指導者
「私たちが学んできたことは、今は否定されるものだとよく分かっている。それをうまくアップデートしないと、これから子どもたちとは関われない。(ハラスメント)境目が難しいが、1人の人間として尊重する気持ちが互いにあればうまくいくと思う」

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このあと参加者はグループに分かれ、指導方法の悩みを共有し、体験談などを話し合っていました。

参加者
「『何でできないんだろう。いつも失敗するよね』などと言ってしまう。どうすればいいのか」
「怒りの感情が出てきたときに、少し考えてから言葉を出す。逆転できる場面でエースに託して失敗したとき、『いい失敗したな、次に生かしていこう』と言えたときは、自分でよく言えたなと安心した」

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中には、保護者が厳しい指導を受けることを臨んでいるケースもあり、指導者側にもジレンマがあるといいます。

参加者
「する、見る、支えるの『見る』は、コーチだけに任せないでと保護者に協力をお願いしている。理解を得ながらやっている」

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土田了輔 教授
「大きな課題は、保護者と指導者がどう指導の方向性を共有するか。関心を持ってもらうことが何より重要。(地域移行)急に話がきて、指導者も不安を抱えている。従来の指導をしてトラブルになり、(指導者が)被害者にならないように心構えから変えてもらいたい」

市では今後、年に2回、指導者向けの講習会を開くことにしています。

 

※ご覧の記事は、2023年05月29日 JCVニュースLiNKで放送予定(TV111ch)初回18:30

記事参照元:上越妙高タウン情報

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