死亡時の手続き一つの窓口で 上越市役所に「おくやみコーナー」
新潟県上越市は2023年7月、家族が亡くなった時に遺族が行う行政手続きを一つの窓口で済ませることができる「おくやみコーナー」を市役所木田庁舎1階の市民課に設置した。最大で15課の窓口を回らなければならなかった各種手続きをワンストップで受け付け、遺族の負担軽減を図る。
家族の死亡後の手続きは、国民健康保険または後期高齢者医療保険、介護保険の保険証の返却、葬祭費の申請、相続人代表者指定届の提出など多岐にわたり、これまで遺族は各課を回って手続きをしていた。また住所や氏名を書類に何度も書く必要があった。
おくやみコーナーは、市民課内のこれまでマイナンバーカードの申請窓口だった2ブースを専用窓口に変更して開設した。2開庁日前までの予約制とすることで、市が事前に必要な書類を揃え、書類に住所や氏名も印字する。開設日時は平日の午前9時〜午後4時。予約は専用ダイヤル(025-520-7471)または市の公式LINE(スマートフォンのみ)で受け付けている。
市民課は「1か所の窓口で手続きが行えることでご遺族の負担を軽減することができる。市民に寄り添った対応をしていきたい」と話している。
また死亡後の各種手続きを分かりやすくまとめた冊子「おくやみガイドブック」も作成した。A4判、59ページで、市役所で手続きを始める前の事前準備や、いつまでにどのような手続きをしなければならないかの目安、チェックリストをはじめ、一つ一つの手続きの概要や問い合わせ先、必要書類を明記。市役所以外での主な手続きや家系図、財産記入欄などもある。
希望する市民に無料で配布しているほか、市のホームページでも公開している。民間事業者との協力で、冊子に掲載した広告収入で製作費を賄っているため市の財政負担はないという。
記事参照元:上越タウンジャーナル