認知症高齢者の見守りに 上越市がGPS試行導入
認知症で行方が分からなくなる人がいることから、GPSを活用して居場所を調べるための試みが、来月末から上越市で始まることになりました。
これが見守り用のGPSです。大きさは縦およそ5センチ、横4センチ、厚さは1センチほどで重さは、およそ30グラムです。GPSは、あらかじめ認知症などの疑いがある人のカバンやズボンなどのポケットに入れておきます。
また専用の靴の中敷きの下に入れることもできます。GPSの位置情報は距離に関係なく、パソコンやスマートフォンで調べることができます。
さらにあらかじめ指定したエリアの外に出るとメールで通知されることになっています。GPSは充電式で、1回の充電で1週間、使えます。上越市では、このGPSを15台用意し、来月末から試験的に貸し出します。対象となるのは、ひんぱんに行方が分からなくなる高齢者などに限られます。事業費はおよそ68万円です。
25日(月)は上越市の「高齢者見守り支援ネットワーク会議」が開かれ、認知症で行方が分からなくなった人は、去年1年間でおよそ70人いたことなどが報告されました。中には繰り返している人もいるということです。
社会福祉士 酒井恵美さん
「いつも散歩に行く高齢者が迷子になり警察が保護したケースがあった。家と反対の方向に行って田んぼに落ちていたところ警察が先に到着したが家族がほぼ同時に(GPSで)見つけたケースがあった」
高齢者支援課 星野悟史 課長
「ケアマネージャーや包括支援センターへのアンケート・聞き取りをする中でGPSが必要な人をある程度、把握した中で15人分の予算をつけた」
市では来月末からの利用状況を踏まえ、再来年度から本格的に実施するか検討することにしています。
記事参照元:上越妙高タウン情報