小林古径記念美術館 国内建築賞で最高賞 公園、古径邸との調和評価

上越市本城町の小林古径記念美術館(高田城址公園内)はこのほど、本年度の「日事連建築賞」で最高賞となる国土交通大臣賞を受賞した。

美術館の外観。公園や古径邸との調和を重視し、屋根の角度をそろえ、高さを古径邸より低くした点などが高く評価された。

 同賞は建築士事務所の全国組織である日本建築士事務所協会連合会が主催。国内建築賞で主要な賞の一つに数えられる。公共施設や商業施設、一般住宅など優れた建築作品と、設計した建築事務所を表彰する。

 同美術館は宮本忠長建築設計事務所(長野市)が設計。同社は平成13年に小林古径邸を公園内に移築復元する事業も手掛けた。移築時から将来的な美術館整備が意図されており、昨年に完成した館は屋根の高さを古径邸より低くし、屋根の勾配をそろえるなど公園や古径邸との調和を図った。

 本年度の同賞は全国から175点の応募があり、1次審査、2次審査で受賞候補作を選定。7月には現地審査が行われ、9月9日に受賞作品が発表された。

 講評では「古径邸と画室をあくまで主役とし、美術館を脇役として設定し、公園一体の風景に見事に調和している」と評価された。同館の笹川修一副館長は「当初のコンセプトが実現し、評価された。あくまで展示作品がメーンだが、建築にも魅力があることを知ってもらい、古径邸の魅力と合わせて楽しんでもらいたい」と話している。

記事参照元:タイムスLite

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