能登半島地震受け改めて確認を 「上越市津波ハザードマップ」「新潟県液状化しやすさマップ」

2024年1月1日に発生した能登半島地震で、新潟県上越市の海岸部には津波が押し寄せ、なおえつ海水浴場の浜茶屋が流されたほか、津波が関川を遡上して河口付近の住宅15軒に浸水被害が発生した。同市には、津波の観測点がある柏崎市鯨波の最大波40cmを超える津波が襲来したとされている。今回の津波被害を踏まえ、自分の住む地域や勤務先などの津波の危険性を正しく知り、強い揺れを感じたら津波を想定して適切な避難行動がとれるよう、改めて「上越市津波ハザードマップ」を確認してほしい。

能登半島地震で津波被害が発生した地域を含む直江津区と有田区の津波ハザードマップ

同市は2011年の東日本大震災後の2018年度に津波に関する専門家による独自調査を実施。太平洋側のように巨大で幾度も押し寄せるような津波は発生しないことが想定される一方、震源域(活断層の位置)が陸地から近いため、「短時間で津波が到達する」という調査結果を踏まえ、県が公表した津波浸水想定に基づき2021年に津波ハザードマップを作成(2023年11月改訂)した。

上越市津波ハザードマップ(クリックまたはタップするとマップが見られます)

上越市内の地区ごとに想定される津波の影響と避難対応(上越市津波ハザードマップより)

液状化にも注意

能登半島地震では新潟市などで液状化の被害が発生している。国交省北陸地方整備局は公益社団法人地盤工学会北陸支部と共同で2012年に作成した「新潟県内の液状化しやすさマップ」を公表している。液状化しやすいとされる地形条件と地盤(ボーリング)データを参照したもので、被害想定ではなく多くの推定を含む大まかな傾向を示した地図だが、自分の住む地域の地形の特性を知っておくとよいだろう。

マップによると、高田平野は液状化の要因に乏しい地盤構成だが、直江津地区を中心に宅地や工場の盛土造成地が広範囲に広がっており、液状化の可能性がある。また、砂丘の縁辺部では地下水位が高く、液状化の可能性があるという。

上越地域の液状化しやすさマップ(国交省北陸地方整備局と地盤工学会北陸支部が共同作成)

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記事参照元:上越タウンジャーナル