飛鳥時代の建物跡など出土 上越市米岡・下割遺跡 発掘成果を公開 現地説明会

上越市米岡の下割遺跡でこのほど、発掘調査の現地説明会が開かれた。県内では調査事例が少ない飛鳥時代(7世紀)の大規模建物跡や祭祀(さいし)跡など、本年度を中心に発掘の成果が公開された。

平安時代の建物跡や飛鳥時代の祭祀跡など、発見された遺構の解説が行われた

 同遺跡は国道253号線上越三和道路の工事に伴い、平成14年から断続的に10回調査が行われている。約4メートルの地層の中に縄文後期から古墳、飛鳥、平安各時代と中世の遺跡が重なって出土している。
飛鳥時代の建物跡は4棟発見され、いずれも溝で囲まれている。そのうち1棟は溝の外径が13・5メートルと大規模で、一般の集落では見られない貴重な遺物が見つかっていることから、集落の中心的建物とみられている。平安時代からは掘立柱7棟が見つかった。一つは柱間9メートルと大型で、焼けて炭化したコメが大量に出土した。
県埋蔵文化財調査事業団の加藤学専門調査員は「飛鳥時代は3回洪水に遭い、そのたびに建物が造り替えられている。それだけ重要な場所。川や湖の水運が背景にあるのではないか」と説明した。

記事参照元:タイムスLite

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