未来に向かって 豪州の元捕虜2世ら3人来越 慰霊碑に献花 上越市の平和記念公園

太平洋戦争中、各地で旧日本軍の捕虜となったオーストラリア人の2世ら3人が8日、上越市川原町の平和記念公園を訪れ、上越日豪協会の会員らと懇談した。

「平和友好像」の前で懇談するメリック会長(中央)ら

 訪問は外務省が行っている日豪草の根交流計画事業の一環。近年は高齢化で訪日できる元捕虜が減少したことから、2世・3世を招待している。一行は6日に来日、7日は外務省や英連邦戦死者墓地(横浜市)を訪問。今後、広島市の原爆ドームなどを訪れ、12日まで滞在する予定。
8日はオーストラリア兵300人が捕虜として収容され、60人が死亡した直江津捕虜収容所跡を見学。3人は死亡したオーストラリア兵、法務死した日本人の慰霊碑に花を手向け、黙とうをささげた。

直江津捕虜収容所で死亡したオーストラリア兵の慰霊碑に花を手向けるギルバートさん

 全豪退役軍人会のグレッグ・メリック会長は、父親が旧日本軍とパプアニューギニアで交戦。生還したが「日本製品は絶対に買わない」と宣言、実行するほど日本を嫌った。メリック会長は「われわれは(父親たちと)異なる世代。過去は過去として、未来に向かっていこう」と述べた。
レイ・ギルバートさんは、父親がシンガポールで捕虜となり、泰緬鉄道(タイ、ミャンマー)で強制労働させられた。資料を熱心に見学し「ここにはたくさんの資料があって素晴らしい。感動している」と話していた。
上越日豪協会の関勝会長は「見学に満足してもらえて安どしている。活動にも共感を示してくれ、励みになる」と話した。

記事参照元:タイムスLite

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