小林古径 円熟期の作品など初公開
高田城址公園にある小林古径記念美術館で、市民や企業などから寄贈された美術品の未公開作品などが展示されています。
これは「あつめてのこす、ひろくつたえる」と題した企画展です。会場には魯山人やユトリロなど、45点の絵画や陶器などが展示されています。
いずれも令和2年のオープンから昨年度までに、上越市民や企業などから寄贈されたもので、そのうち26点は初公開です。
これは初公開のひとつ、小林古径の「梅にうぐいす」です。古径64歳、円熟期の作品で、梅の枝や笹の葉はのびやかに、うぐいすは均一な線で簡潔に描かれています。昨年度、市内の耳鼻科医院から寄贈されました。
これは古径が指導した日本画家、奥村土牛の作品「牡丹」です。花びらや葉はにじみ、ぼかしの技法で柔らかく表現する一方、花の芯が細かくはっきりと描かれています。令和3年度に市内の建設会社から寄贈されました。
このほか岩の原葡萄園のワイン「深雪花」のラベルデザインで知られる齋藤三郎がユキツバキを描いたつぼや、柿崎区の画家、玉井力三が日本海軍の司令長官、東郷平八郎を描いた作品などもあります。
学芸員 伊藤舞実 さん
「上越市は文化が薫る豊かなまち。作品の持ち主や作家の思いが込められているので、楽しんでほしい」
企画展は小林古径記念美術館で7月2日まで開かれています。
記事参照元:上越妙高タウン情報