大潟区のグループホーム「ぬくもりの家」閉鎖 運営していたNPOも解散

精神に障がいのある人などが共同生活を送ってきた上越市大潟区のグループホーム「ぬくもりの家」が、建物の老朽化によって今年3月末に閉鎖し18年間の歴史に幕を下ろしました。これに合わせて、ホームの運営にあたっていたNPO法人「さいがたぬくもりの会」の解散会が開かれ、関係者や病院のスタッフなどがお互いの労をねぎらいました。

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グループホーム「ぬくもりの家」は、精神に障がいのある人などが入浴や食事など必要な支援を受けながら共同生活を送る施設として平成16年に開設されました。ホームでは、障がい者の生活を支えながら社会復帰を促してきました。Still0629_00002

建物は、さいがた医療センターの敷地内にあり、夜間や休日も病院のスタッフが対応することで入居費や人件費にかかるコストを抑えることができました。しかし、建物の老朽化が進み、今年3月末で閉鎖となりました。

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NPO法人「さいがたぬくもりの会」山岸実 理事長
「本来は長い間入院しなければいけない人が、ぬくもりの家に来て交流を深めてもらった。楽しそうな入居者の笑顔をみると、一定の役割は果たせたと思う」Still0629_00005

「ぬくもりの家」には、18年間で延べ50人ほどが入居しました。ホームの運営にはNPO法人「さいがたぬくもりの会」があたってきましたが、閉鎖に伴い解散することになり、この日慰労会が開かれました。会には、病院やホームを支援した地元企業の関係者など25人が出席しました。

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NPO法人さいがたぬくもりの会 山岸実理事長
「夜間で(NPO)職員がいなくても、火災時は(病院職員が)1~2分で駆け付けたり、入居者の具合が悪くなったときは休日や夜間でも対応してもらった。人生の大切な一時期を、ぬくもりの家で楽しく過ごしてもらえたなら幸い」

さいがた医療センターの佐久間寛之院長は、精神に障がいのある人が社会復帰するには、病院とは別のグループホームの存在が大きいと話しました。

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さいがた医療センター 佐久間寛之 院長
「また暮らしていけるようになるための大事なクッションの役割。医療ではできない支援施設、これから絶対に必要」

NPOによりますと、グループホームは移転して再スタートする計画があったということで、建設候補地が見つかったものの結局実現には至りませんでした。

さいがた医療センター 佐久間寛之 院長
「グループホームが家の近くにできると(住民は)びっくりすると思うが、自分や家族がいつ同じ病気になるかわからない。(グループホームと地域が)良き隣人として安心して暮らせる場所が増えるために、地域の理解と支援が必要」

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なお、ぬくもりの家に入居していたおよそ20人は、3月下旬までに全員が市内の同様の施設に転居しています。

記事参照元:上越妙高タウン情報

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