上越市の通年観光計画で住民監査請求 「業者選定不公正」「生活破壊される恐れ」

新潟県上越市の中川幹太市長が看板公約として策定を進めている通年観光計画の策定支援業務について、同市の市民が2023年12月26日、委託業者の選定が不公正に行われたなどとして、委託料の支出の差し止めを求めて住民監査請求を行った。

同市の通年観光計画策定をめぐっては、プロポーザル方式で選定された受託業者が、選定前から市と極めて近密な関係にあったことや、選定方法が受託業者に有利だったことなどが問題となっている。市は6月に業者と契約し、委託料として793万6500円の支払いが予定されている。市内で民泊などを営む町凌介さん(33)が、こうした選定過程について「著しく不公正だ」として住民監査請求を行った。

監査委員事務局に請求書を提出する町さん(左)

また町さんは、通年観光事業そのものにも疑問を呈している。今年8月に市長との対話集会に参加した際、中川市長が町さんとのやり取りの中で「観光をやってしまうと今までの生活が崩れてしまうことはどこの観光地でもある」と発言。町さんは「そういう通年観光には反対だ」と直接伝えた経緯がある。

今回の住民監査請求について町さんは「出発点は、中川市⻑の掲げる通年観光政策により、今ある平穏で良好な市⺠生活環境が破壊される恐れがあることに対する強い疑念と怒り、不安にある」としている。

同日の定例記者会見で中川市長は「内容を見ていないのでわからないが、監査委員から通知や要請があった場合は制度に従って適正に対応したい」とコメントした。また通年観光について市民の理解が得られているかとの質問に対しては「皆さんからの意見にできるだけ丁寧に答えていくことが大切だと思っている。当然すべて理解されているとは思っていないので、理解を求めていきたい」と話した。

中川市長

記事参照元:上越タウンジャーナル