理解と友情深める 豪カウラ市長ら上越市来訪 式典に中川市長招待

中川市長と握手を交わすカウラ市のフェイガン市長、両市の幹部たち

上越市の友好都市、豪州カウラ市のルース・フェイガン市長をはじめとする訪問団が22日、市役所を訪れ、中川幹太市長ら上越市の幹部と面会した。

フェイガン市長は8月カウラ市で行われる、旧日本軍兵士脱走事件から80年の式典の招待状を中川市長に手渡し、出席を依頼。中川市長は招待を受けて式典に出席することにしている。

今年後半にはカウラ市の職員を上越市で受け入れる「職員の相互派遣交流」も実施することで合意した。上越市からカウラ市への職員派遣は早くても来年度になるという。

面会で中川市長は「上越市とカウラ市は(第二次大戦中の)捕虜収容所で悲しい出来事があった点で共通している。悲劇を二度と繰り返さぬよう、互いに理解し合い友情を深めることが重要」と述べた。フェイガン市長は「今年8月、捕虜脱走から(80年の)大きな節目を迎える。両市の特別な関係になったきっかけでもある。中川市長を式典に招待したい」と応じた。

中川市長と懇談するカウラ市のフェイガン市長。話題は平和交流だけでなく産業や食文化にも及んだ

フェイガン市長は上越市の産業構造や山菜などについて質問。中川市長は市内に多く残っている棚田や直江津港周辺の企業立地状況、同港で受け入れる液化天然ガス(LNG)の産地が豪州であることなどを説明した。

記事参照元:上越タイムス電子版