育児に悩むお母さんの駆け込み寺に…日帰りや1泊プランでゆったり産後ケア、新潟上越市の柿崎駅近くに「助産院まんまる」開院 将来的には出産対応も

のれんを掛けた「助産院まんまる」の入り口に立つ藤橋杏美さん=上越市柿崎区

新潟県上越市柿崎区の助産師、藤橋杏美さん(42)が、柿崎駅の近くに「助産院まんまる」を5月7日に開院した。当面出産は扱わず、産後ケアを中心としたサービスを提供する。藤橋さんは「育児をつらい労働にしないように、育児に悩む母親の駆け込み寺のような場所にしたい」と話している。

藤橋さんは大阪府の病院などに勤務していたが、2023年4月、夫の実家がある柿崎区に移住。授乳の仕方がよく分からなかったり、育児でストレスを抱えたりする女性を見てきた経験や、市内に助産院がないことから、母親をサポートする場をつくることにした。

1歳と7歳の息子2人の子育てをしながら、2023年9月に開設の準備を始めた。2024年3月、PRのためにクラウドファンディングも開始。5月5日まで募集し、集まった資金は助産院に設置する火災報知器の購入に充てる予定だ。

助産院は、柿崎駅近くの住宅街にあり、2024年3月に購入した木造2階建ての空き家を改修した。1階は母子が過ごす和室2部屋と浴室などを備え、2階スペースは子育て支援などの活動に無料で貸し出す。

助産院「まんまる」の正面。右側のドアは育児用品の店舗入り口=いずれも上越市柿崎区

産後ケアは生後6カ月までが対象で育児相談のほか、赤ちゃんを沐浴(もくよく)させるなどのサービスをする。日帰りは昼食付きで5時間(1万2000円)と8時間(1万8000円)のプランがある。1泊プラン(2万4000円)もあり、2食付きで午後6時から翌日午前9時まで滞在できる。

妊婦の相談にも有料で応じるほか、「子育てひろばさんかく」として週1回、小さい子どもがいる母親たちに1階を開放し、簡単な育児相談などにも無料で応じる。

助産院の隣には、環境に配慮した育児用品などを販売する店舗も構え、土曜日に営業する。

藤橋さんは「育児に自信がない、赤ちゃんと離れたくないけど安心して眠りたい-。そんな人に利用してほしい。将来的には出産にも対応したい」と話した。

問い合わせは藤橋さん、090(7116)9679。

記事参照元:新潟日報デジタルプラス