「頭のいい方だけが来るわけではない」 信越化学工業めぐり中川上越市長が高卒者差別発言
新潟県上越市の中川幹太市長は2024年6月18日、市議会本会議で、化学メーカー大手で市内に直江津工場がある信越化学工業について、「頭のいい方だけが来るわけではない」などと発言した。市議会ではこの発言について問責決議案が提出された。中川市長は発言を撤回した。
失言は、企業誘致の促進についての丸山章議員の一般質問で飛び出した。中川市長は、信越化学工業の従業員が関連企業を含めて約3000人いると紹介した上で「研究開発をしている方々は270名程度でそれ以外は工場での勤務で、基本的には高校を卒業したレベルの皆さん。頭のいい方だけが来るわけではない」と発言した。
議会審議は一時中断し、再開後、中川市長は「弁明のしようがなく、皆さんに多大な心痛をおかけしたことを深くお詫びする」と述べ、発言を撤回した。議会ではこの発言を問題視する議員から問責決議案が提出されたが、賛成少数で否決された。
中川市長は昨年7月、市内私立高校2校について「レベルが下」などと発言して謝罪している。今回の発言も同様に学歴をめぐる差別的な内容だ。
市議会終了後、報道陣に真意を問われた中川市長は「いろいろな職種の方がいるということをお伝えしたかったが表現を間違った」と話し、信越化学工業を訪問して謝罪する意向も示した。また、自身の進退について「任期満了まで務めたい」とした。
記事参照元:上越タウンジャーナル