農村の暮らしや移住体験、会合などで活用可能 上越市清里区に空き家利用した農家民宿「水草たなか」オープン

新潟県上越市清里区水草の空き家を活用し、農村の暮らし体験や野外活動などができる一棟貸しの農家民宿「水草たなか」がオープンした。農業の視点からむらづくりを推進する集落と担い手の連合組織「櫛池農業振興会」(同区棚田)が運営、管理。日常を離れて農山村を訪れ、豊かな自然や美しい景観、農村の歴史や文化に触れたり、各種農業体験をしたり、区内へ移住や定住を検討している人たちの“お試し施設”として活用できる。

1978年建築の木造2階建ての一軒家を利用した「水草たなか」

同振興会によると、区内には現在、約20の空き家があることから、地域外からの交流人口拡大や移住、空き家活用を計画。空き家所有者から活用についての申し入れがあり、検討後の昨年9月、同振興会が契約して借り受けた。

建物は1978年建築の木造2階建て。民宿として使用できるのは1階部分のみで、8畳2間の和室をはじめ、キッチン、トイレ、浴室が利用できる。寝具もあるほか、エアコン、テレビ、電子レンジ、冷蔵庫も完備する。改修資金は中山間地域等直接支払交付金の棚田加算金を活用した。

キッチンも利用でき、自炊も可能

宿泊人数は最大で大人5人。1泊素泊まりで大人4000円、高校生以上の学生3000円、小中学生1000円、幼児無料。食事はキッチンを使って自炊もできるが、区内の仕出し店と提携しており、夕食、朝食の提供、食材調達も可能。いずれも料金別途。

和室

また、山菜や野菜の収穫や田植え、稲刈り、シイタケのコマ打ち、そば打ちといった各種体験メニューも季節ごとに用意される。料金は3000円〜。宿泊に限らず、グループ向けにも貸し出しており、「地域のよりどころとして会合やお茶のみ、懇親の場にもおすすめ」と呼び掛ける。1時間2000円で、4時間まで。

地域の会合などでも利用可能

同振興会の惣塚泰次代表理事(71)は「農山村の風景を楽しみながら体験などを通して移住や定住に結びつけてもらえたら。地元上越からもお試しでぜひ利用してみてほしい」と話していた。

利用の際は事前予約が必要

利用申し込みや問い合わせは同振興会025‐528‐7131(平日午前9時〜午後5時)。


農家民宿「水草たなか」の場所

記事参照元:上越タウンジャーナル