【動画】中川幹太上越市長辞職せず 「期待に応えたい思い日増しに」 辞職勧告決議受け進退表明

高卒者に対する差別的な発言などで市議会から辞職勧告決議を受けた中川幹太上越市長は2024年8月23日の記者会見で、「応援してくれる方々の期待に応え、職責を果たしていきたい」などと述べ辞職しない考えを明らかにした

「期待に応えたい思い日増しに」

中川市長は会見冒頭に進退について説明した。後援会や関係者の意見を聞き自問自答を繰り返す中、「厳しい意見の一方、応援してくれる方の期待に応えたいという思いが日増しに強くなってきた」として「決意と覚悟を持って引き続き市長として職責を果たしていきたい」と表明。「上越市発展のために全身全霊を捧げるので理解してほしい」と頭を下げた。

また、「辞職して選挙をするということも選択肢にあったが、行政の空白は市民の生活に大きな影響がある」などと述べた。

自身の処分は公職退いた後

市議会は7月、辞職勧告決議を賛成多数で可決したほか、中川市長が自らへの処分として提案した5か月間の給料全額カットの議案を全会一致で否決している。今回、中川市長は自らの処分について、5か月間の給料相当額を自身が公職でなくなった時点で、市に寄付するとした。

「厳しい声」と「応援する声」

会見冒頭では「厳しい意見が多々ある中、期待や励ましの言葉をかけてもらうこともあった」と説明した中川市長だが、厳しい声と応援する声のどちらが多かったか問われると「どちらが多いのかわかりません」「お伝えするものを持っていない」などと答えた。

「上越謙信」?

24日から始まる謙信公祭について説明した中川市長。郷土の戦国武将「上杉謙信」を「上越謙信」と言い違い、そのまま気づかず、冒頭発言が終わった後に職員から指摘されると「すみません、ちょっと名前間違えました」ともう一度原稿を読み直した。記者から緊張感はあるのかと問われると「はい」と答えた。

次に失言したら辞める?

次に同様の失言があった場合は辞職するかと記者から問われた中川市長は「私が不適切発言をするかどうかは私には判断できないので、申し上げられない」と答えた。さらに重ねて問われても「どういう発言になるのか、皆さんがどう判断するか、わからないので、私としては今判断できない」。

市議会「勧告愚弄している」 審議拒否も

中川市長は、記者会見前に市議会に文書で辞職しない旨を伝えた。この日は、議会運営委員会や代表者会議が開かれ、席上、議員からは「これが辞職勧告決議への答えだとしたらふざけている」「決議を愚弄している」「なんらかの対応がないと審議に応じられない」などの厳しい意見も出た。

厳しい意見が出た議会運営委員会

会見で中川市長は「難しい舵取りが求められる状況は十分理解している」「市民生活に直結する事案については誠心誠意説明し理解を求めたい」などと答えた。

記事参照元:上越タウンジャーナル