竪穴式住居お披露目 中郷区「縄文学校」周辺で縄文時代体験

復元された竪穴式住居に出入りする子どもたち。住居は屋根上部に土を塗り終わると完成となる

中郷区を拠点に活動する縄文学校(博田純代表)は4日、同区稲荷山の泉縄文公園で「竪穴式住居まつり」を開いた。同会が復元を進めてきた竪穴式住居を披露し、その周辺でさまざまな縄文時代の体験を行った。

同会は数年前から縄文時代の竪穴式住居復元を計画、県外の視察やミニチュア模型製作を経て今年5月から現地での作業を開始した。会員からプロジェクトチーム4人を選任、中郷小4年生や謙信KIDSプロジェクト参加の子どもたちも作業を手伝った。

住居は骨組みなど主要部分が出来上がり、残りは屋根に土を塗る作業を残すのみとなった。この日は昨年まで「縄文まつり」として行っていたイベントをお披露目に併せて実施。親子連れらが火おこしや弓矢作り、勾玉(まがたま)作りなどを体験した。住居の中では同会メンバーが製作した縄文土器でジャガイモやムカゴなどを煮て、来場者に振る舞った。

博田代表は「復元の作業がこんなに楽しいということが、やってみて初めて分かった」と話した。また子どもたちが楽しそうに作業を手伝う姿に「縄文時代の子どもたちも同じ様子だったと思う」と当時に思いをはせた。作業に参加した中郷小4年の男子児童は「大変だったけど頑張ったので、完成してすごくうれしい。多くの人に来てもらって縄文のことを知ってほしい」と話した。

今後は年に1回のまつりに加え、竪穴式住居での宿泊体験なども視野に入れている。「竪穴式住居を増やして集落にし、そこで縄文の祭りをやりたい」と博田代表は夢を語った。

記事参照元:上越タイムス電子版