市議会議長が鈴木めぐみ上越市議に厳重注意 辞職勧告など陳情3件は不採択
廃棄物処理法違反と公職選挙法違反の疑いが報じられている鈴木めぐみ上越市議について、上越市議会は2022年6月9日、市民から提出されていた辞職勧告など求める陳情3件を審査し、賛成少数などで全て不採択とした。陳情審査後、石田裕一議長は鈴木議員に対し、「自らの行動に責任を持ってほしい」と厳重注意した。
個人2人と市民団体が提出した陳情3件の議会運営委員会の審査では、議員から、「議員個人の活動であり、議会が司法の代わりに判断はできない」「議員個人の活動は、議会基本条例における議会の説明責任にはあたらない」などの意見が出た。採決の結果、辞職勧告と懲戒処分規定は全会一致で不採択、議会基本条例の定めによる説明責任は上野公悦議員(共産)のみが賛成し、賛成少数で不採択となった。
審査では多くの議員から、一連の鈴木議員の行為や言動を受け市民から複数の陳情が提出されたことに対し、「重く受け止める」「鈴木議員は自身の言葉でしっかりと説明責任を」などの意見が相次いだ。
議長応接室で陳情の不採択を鈴木議員に伝えた石田議長は、「個人的に行われたものとは言え、市民から法令違反の疑いを指摘され、市民の付託を受けた議員と市議会全体の品位と名誉を損なう事態になってはならない。自らの行動に責任を持ってほしい」と注意した。
鈴木議員は「私が個人的に行ったことに対し、市民に多大なるご迷惑とご心配をおかけし、深くお詫び申し上げます。この度はお騒がせし大変申し訳ありませんでした」と述べ、同席した所属会派「政新クラブ」の小林和孝代表とともに謝罪した。
しかし、同席した記者から法令違反の疑いを指摘されている自身の行為についての見解を求められた鈴木議員は「間違っていたか間違っていなかったかといえば、判断するのは私ではない」などと述べるにとどまった。
その後の取材でも「正しいと思っている自分もいるし、実際にいろんな話を聞く中でどうだったんだろうって考える自分もいる」などと言葉少なに答えた。
上越市議会議会運営委員会での陳情審査の動画