不正受給の「リフレ上越」全額返還後9月末に解散 事業債務は市が支援
新潟県上越市は2023年8月17日、雇用調整助成金など約3915万円を不正受給した第3セクター「リフレ上越山里振興」について、今月末までに新潟労働局への返済を完了し、9月末をめどに解散する方針を示した。不正受給の返還金以外の負債について、市は同社解散後に財政支援を行う考えで、市議会9月定例会に補正予算案を提案する。
8月末に約4891万円完済へ
同日開かれた市議会全員協議会での市が報告によると、同社が新潟労働局から返還を求められている不正受給額や延滞金などの総額約4891万円は、当初の12月末までに全額返する計画を前倒しし、今月末までに返還完了する見通し。未返還額は約650万円で、同社の内部留保のほか、不正に関与したとされる経理総務担当者ら2人からの損害賠償金を原資とする予定だったが、交渉に時間がかかるとして、内部留保と同社役員からの借入金により返還する。
事業負債、清算諸費用は市が支援
同局への返還を完了後、債務超過状態で解散するため、特別清算の申し立てを行う。市は同社の設立を主導し、共に事業を行ってきたとして、不正受給の返還金以外で同社が返済できない債務や清算諸費用は財政支援する考えを示した。具体的な金額は9月定例会の議案で説明するとし、「最小限の財政負担となるよう努める」と述べた。
補正予算が議決された場合、同社は9月末をめどに解散する。財政支援は課税がされないよう同社解散後とし、清算の完了は今年度末から来年度の上半期を予定している。
記事参照元:上越タウンジャーナル