回顧2023年 上越タウンジャーナル記者トーク(1)
2023年も残り少なくなりました。今年も「上越タウンジャーナル」をご愛読いただき、ありがとうございました。今年1年間、新潟県上越地域で起きたいろいろなニュースを振り返り、エピソードを交えながらトークを繰り広げます。今日はその1回目です。
新型コロナウイルスが5類に移行
記者A 人々の生活、経済と大きな影響を与えた新型コロナウイルスの感染症法上の位置付けが5月に5類移行した。行動制限もなく人の動きやイベントが活発になり、コロナ禍前の日常が戻りつつあるね。
記者B 移行前の3月には、マスクの着用が「個人の判断」になった。当初は行政や企業ごとで対応が分かれていたけれど、移行後はイベント会場などの人混みでもマスクなしで楽しむ人が多かった。
記者C 上越市立中学校の卒業式では、入学からの3年間をコロナ禍で過ごした生徒が、マスクなしの晴れやかな表情で旅立っていった。当たり前の光景のはずが、感動的だった。
記者A 制限が多かったコロナ禍での学校生活のつらさは計り知れない。
記者C 卒業生の「向き合って会話しながら給食を食べることもかなわなかった」という言葉が印象深かった。これからの人生、自由に大きく羽ばたいてほしいと願うばかりだ。
祭りなど完全復活ににぎわい
記者A 5類移行に伴い、中止や規模縮小が続いていた祭りなどのイベントも従来通りに実施されるものが多く、「4年ぶり」の文字が目立った。
記者B 上越まつりでは高田祇園祭の大民踊流しが復活、直江津祇園祭の「御饌米(おせんまい)奉納」には直江津地区の全19町内が参加した。
記者C 高田城址公園観桜会の自衛隊パレード、「上越市二十歳を祝うつどい」の4月開催も4年ぶりだった。
記者A 観桜会では会場内での飲酒が、越後・謙信SAKEまつりでは食べ歩きが解禁されるなど、多くのイベントで制限がなくなり、訪れた人も開放されたように盛り上がっていたよ。
記者B 感染症が完全にゼロになったわけではないけれど、どの会場にも笑顔があふれ、活気づいている様子が見られたのはうれしかった。来年はさらに人の動きが戻り、にぎわうのではと思うと今から楽しみだね。
記録的猛暑と少雨にあえいだ夏
記者A 今年の夏はとにかく暑かった。8月は上越市高田の平均気温が観測史上初の30度超え、猛暑日は過去最多の24日間で、昔と違い猛暑日が珍しくなくなってしまった。
記者B 暑さプラス、雨が降らないのがつらかった。高田では37日間にわたってまとまった雨が降らず、水道水源の妙高市の矢代川が干上がった。水田のひび割れや稲の枯死、コシヒカリの等級低下など農業被害も深刻で、上越、妙高両市が農家に緊急支援を行う事態になった。
記者C イベントにも影響があり、謙信公祭の出陣行列が初めて暑さで急きょ中止された。謙信役が4年ぶりに市民公募で選ばれ、県外からの参列者も4年ぶりに募っていただけに残念だったね。
記者A 猛暑の後は大雪になると言われることもあるけれど、この冬は暖冬少雪予報。とはいえ、一時的な大雪の可能性もあるみたいだから、結局気は抜けないね。
新潟労災病院閉院へ
記者B 6月に明らかになった新潟労災病院の閉院方針。12月には2025年度中をめどに閉院し、新潟労災の医療機能を上越市内6病院に移行する再編計画が示された。新潟労災は医師不足を背景に稼働病床数が4年で半減するなど機能低下が著しい状況だった。
記者C 今後は医師や看護師を含め、再編先への機能移行がスムーズに行えるかが課題。建て替えの基本計画の見直しを行っている上越地域医療センター病院には、これまでなかった歯科口腔外科が移行することになり、新潟労災の閉院までに手術室の改修などが必要になってくる。
記者A 医療は切れ目があってはならないのは分かるが、新しい病院を建てるのに古い病院を改修するのは無駄にならないのか。なにかいい方法はないのだろうか。
<つづく>
記事参照元:上越タウンジャーナル