新潟上越市で不登校の子どもが過去最多、これからの教育はどうあるべきか…「学びの多様化学校(不登校特例校)」含め対策を議論「必要ならちゅうちょなく」・上越市総合教育会議

不登校対策について上越市の中川幹太市長らが協議した「市総合教育会議」=1月29日、市役所

新潟県上越市の中川幹太市長や教育行政関係者が1月29日、市の教育施策について意見を交わす市総合教育会議を開いた。2022年度に市立の小中学校では計328人が不登校となり、過去最多となったと市教育委員会が報告。市教委が24年度にも設置に向けた検討を始める「学びの多様化学校(不登校特例校)」に関し、市長は「子ども目線でどうやったら学びやすい学校ができるかを考えないといけない」と強調した。

特例校は不登校の児童生徒のため、学習指導要領に縛られず、授業数を減らすなど子どもの実態に配慮した教育課程を編成できる。関係者によると、市教委は設置に向けた検討組織を置くことなどを視野に入れている。

会議には市長のほか、早川義裕教育長や教育委員らが出席。早川教育長は特例校についてのニーズ調査を行ったことを明かし、「一定のニーズがあるという結果が出たが、詳細な分析や精査が必要だ。必要があると判断できる時にはちゅうちょなくつくっていかないといけない」と述べた。

市教委からは不登校の現状や対策が提示された。2023年度行った調査によると、無気力などを理由に不登校になる子どもが多い傾向にあると報告。相談体制の強化や居場所づくりの推進を目指す考えが示された。

記事参照元:新潟日報デジタルプラス