課長「ささいなトラブル」と失言 参事は保護者同意ない情報漏らす いじめ不適切対応で上越市教委が議会報告と会見
上越市立小学校で起きたいじめについて学校の対応が不適切だったとして上越市教育委員会は2024年7月12日、市議会に報告し、記者会見した。市議会では早川義裕教育長が「生徒、家族に大変な負担をかけ改めておわびする」と謝罪したが、その後、学校教育課長がこのいじめについて「このようなささいなトラブル」と発言し、撤回。記者会見では別の課長級職員が保護者から同意を得ていない情報を公表し謝罪するなど、失言が相次いだ。
昨年2月、市立小6年児童(当時)が複数の同級生から言葉によるいじめを受け、保護者や児童は担任に訴えたものの、十分な検証や対応がなされないまま卒業。中学校に引き継がれず、1年以上不登校となっている。
市教委は不適切だった点として①小学校が当初児童間の「一過性のトラブル」と認識し市教委に報告しなかった②担任が同年3月末の人事異動の際メモなどすべて関係資料をシュレッダーで廃棄した③事案が中学校に引き継がれなかった──の3つを挙げた。
早川教育長は不適切な対応を謝罪した上で「教員自身が人権意識をしっかりと磨き上げ、問題意識を高める。そういう気持ちで取り組んでほしいということを改めて指導する」などと再発防止への決意を述べた。
しかしその後の議員からの質問に学校教育課長は「このようなささいなトラブルであっても‥‥」と答弁。議会後の記者会見冒頭「被害児童と保護者の気持ちを踏みにじる大変失礼で不適切な言葉だった」と謝罪し、撤回する意向を示した。
さらに、記者会見では教育部長が「保護者の了承を得た配布資料の内容以外回答できない」と多くの質問への回答を拒んだ一方、同席していた学校教育課参事が一部の質問に詳しく回答した。参事は保護者の承諾を得ていない情報を公表したとして謝罪し、「保護者に連絡しておわびしたい」と話した。
記事参照元:上越タウンジャーナル