2年ぶりカーフェリー就航へ 小木-直江津航路、「えひめ」取得検討 佐渡汽船

みちのりホールディングス(HD、本社・東京都)傘下の佐渡汽船(本社・佐渡市)が近くカーフェリー1隻を導入し、来春にも小木―直江津航路に就航させる見通しであることが分かった。実現すれば2年ぶりに同航路にカーフェリーが就航することになる。

◇高速船「あかね」以来
カーフェリーは、宇和島運輸(愛媛県八幡浜市)が6月まで運航していた「えひめ」(2486トン、2001年建造)。取得費用は10億円程度とみられる。佐渡汽船は取得費用について県などに補助を求める方針で、就航自治体である上越市と佐渡市にも補助を求めるのか、求めるとした場合の比率をどうするかが焦点となりそうだ。
佐渡汽船会長でみちのりHDの松本順・グループCEOは3月の記者会見で、小木―直江津航路の維持について「できる限り維持していきたいし、佐渡汽船の使命でもある。われわれだけで長年維持していけるかは不安がある。自治体、国からも適切な支援をお願いしたい」と述べていた。

小木―直江津航路のカーフェリーは2015年4月から21年3月まで就航した高速船「あかね」以来となる。上越市や同市議会は3月、みちのりHD、佐渡汽船、県、佐渡市、上越市で協定を締結する際、同航路の船舶を現行のジェットフォイルから、車両輸送能力のあるカーフェリーに戻すよう求める方針をあらためて示していた。
「えひめ」の取得について、佐渡汽船は11日、上越タイムス社の取材に対し「『えひめ』の取得と小木―直江津航路への就航は検討中だが、決まっている事実はない」、宇和島運輸は「『えひめ』は売却する予定だが、売却先は交渉中」と答えた。県交通政策課は「決定した事実はない」としている。

直江津港にある佐渡汽船乗り場。カーフェリーの就航が実現すれば車両の輸送などが復活する

記事参照元:タイムスLite

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