仮称「たてよこ書店」 ただ今、開店準備中 築100年の雁木町屋に 上越市出身の大学生堀田滉樹さん(22)

上越市出身で東京都国分寺市在住の大学生、堀田滉樹さん(22)が上越市東本町2の雁木町屋に古本屋オープンの準備を進めている。古本を売り、街の住民や旅行者がくつろげ、子どもたちが通える場所を目指している。開店は12月を予定している。

古本屋開店の準備を進めている堀田さん

 堀田さんは東本町小、城北中、上越高卒。高校時代までは野球一筋だった。東京経済大2年時の2年前にコロナ禍で授業はオンラインとなった。町づくりに興味を持ち始めたこともあり、「パソコンがあればどこでも授業が受けられる」と、10月の1カ月間を広島県尾道市でゲストハウスに滞在。「町の人が自由に生きながら助け合っている」姿に刺激を受けた。
その後、国分寺市に戻り、住民が持ち寄りと共助を行う「ぶんじ寮」に入居。シェアやコミュニティーへの関心を深め、さまざまな町づくり活動に関わった。その中で「自分の仕事を自分でつくりたい」と考えるようになり、その拠点づくりのため今春から1年間大学を休学中。
もともと本が好きなため、多数所有している本を生かした活動に取り掛かった。国分寺市では4月から、自転車に本を載せて公園に赴く移動図書館「本と公園」を開始。許可を得て古本の販売に切り替えた。上越市では昔からなじみがあり、「東京に出てから、他にない魅力に気付いた」という雁木町屋の物件を探した。
古本屋は吉田バテンレースの斜め向かいで、築100年ほど。市内で古民家の改修を行っている北折佳司さんの手が入っており、すでに本棚などもあるおあつらえ向きの物件。建物に残っていた棚などを使って店内を整えている。店名は長く続けたいという縦軸と、地域への広がりの横軸の両立を願い、仮称で「たてよこ書店」を考えている。

改修された町屋を活用、残されていた調度品を使って店の内装を作っている

 堀田さんは上越と東京を往復する生活を続け、当面は月に5日ほどの開店を予定。「(開店の)きっかけは自分の仕事づくりだが、視点を街に広げると歩いて楽しいエリアにしたい。そのために地元で活動している人たちとの関係づくりをしたい」と思いを語った。

記事参照元:タイムスLite

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