東京のIT企業「クラッチワークス」が上越市にオフィス開設
建築関連のコンピューターグラフィックス(CG)やVR(仮想現実)コンテンツ制作などを手がけるIT企業のクラッチワークス(本社・東京都中央区、西森康志社長)はこのほど、新潟県上越市木田2に開設した上越オフィスを公開した。若者や子育て世代向けの多様な雇用の場の創出に向け、県と市が誘致した。
同社は2014年創業で、西森社長(54)は上越市出身。コロナ禍を機に家賃の安い地方でのテレワーク環境が整ったことから、人材育成や雇用創出で地域貢献しようと、昨年12月に同市に進出した。上越オフィスはオフィスビルの上越セントラルビル1階の約70平方mで、ガラス張りのワンフロアにデスクや応接スペースのほかアイランドキッチンなどもある。オフィス開設の改修費用などを県が補助し、市は月々の家賃を補助している。
同社は住宅や建材メーカーから依頼を受け、完成イメージのCGやVR制作などの建築DXのほか、アスリートへの支援プロジェクトの企画・運営などを行っている。上越オフィスは、建築DX事業の顧客からの発注に基づいて、ミャンマーやベトナム、インドなど海外の業務委託先への指示や完成品の動作確認などを担当する。
オフィスを公開した2月28日には、IT企業の誘致を積極的に進める中川幹太上越市長が見学した。中川市長は「地元でIT人材を育成しなければならない。生活と密着したところでITやデジタルが関係していると、小中学生の頃から興味を持ってもらいたい」と話し、教育分野への協力も要請した。
上越オフィスには新たに地元雇用した3人のスタッフが勤務しており、採用は随時行っていくという。西森社長は「東京は人が集まらない。営業や企画、研究開発は東京で行い、受注後の業務はこちらに全部移管することを考えている」と話した。
記事参照元:上越タウンジャーナル