上越地域医療センター病院改築 基本設計 新年度中着手へ 新潟労災機能スムーズに移行可能 上越市議会

上越地域医療センター病院の改築に係る「病院事業会計予算」について説明する中川市長

上越市議会3月定例会の総括質疑が2月28、29の両日に行われ、宮崎朋子氏(創風)と大島洋一氏(久比岐野)が上越地域医療センター病院(同市南高田町)の改築に関する「病院事業会計予算」について質問。市が現況や今後の見通しを説明した。

市は令和元年度末、センター病院を現在地で改築するための基本計画を策定。当初は同7年度の新規開院を予定していたが、新型コロナウイルス感染症の影響などにより計画に遅れが生じている。

昨年12月に開かれた上越地域医療構想調整会議で、センター病院に新潟労災病院の歯科口腔(こうくう)外科と回復期リハビリテーション機能を移行することが合意された。また新年度には同会議で上越医療圏域におけるセンター病院の将来に向けた役割が一定程度明確化されると想定されている。

市ではこれらを踏まえ、速やかに基本計画の見直しを完了させる考え。中川幹太市長は「合併特例債の活用が令和11年度末までの竣工(しゅんこう)を要件としていることを含め、令和6年度中に補正予算を編成し基本設計に着手することを視野に入れたい」と述べた。

大島氏は、新潟労災からの途切れない機能移行を行うための考えをただし、小林元健康福祉部長は「歯科口腔外科は部門ごと受け入れ、新潟労災の医師やスタッフの皆さんに来ていただける。リハビリテーション機能はセンター病院にとっても強みであるため、設備の改修などなく、いずれもスムーズに移行できると考えている」と述べた。

記事参照元:上越タイムス電子版