〝高田の桜〟今年も 姉妹都市提携のリリエンフェルト市から開花写真届く 上越市の羽尾勇さんに
上越市と姉妹都市提携するオーストリア・リリエンフェルト市にある〝高田の桜〟が今年も開花した。1970(昭和45)年に初めて訪れて以来、同地に10回以上訪れている上越市の「レルヒの会」理事の羽尾勇さん(78、同市春日新田2)に、現地の友人からメールで写真が届いた。
羽尾さんは旧三和村に在住していた70年1月にヨーロッパ青少年交流でリ市を訪れ、レルヒ少佐の次女、ホリヤーさん(2004年に死去)らと親交した。直江津海陸運送勤務時の81(同56)年5月、上越市市制施行10周年を記念し、特使として市の部長と共に市の木、桜(ソメイヨシノ)の苗木10本をリ市に持って行き、姉妹都市を締結。以降、2004(平成16)年まで10回以上訪れ、約350本の苗木を植樹しているという。
リ市はオーストリアの首都、ウィーンの西方80キロ、アルプスに近い高原に位置している。アルペンスキーの基礎を築いたマティアス・ツダルスキーが、レルヒ少佐にスキー術を教えた地。同少佐は上越市高田において日本初のスキー術を伝えており、その縁で姉妹都市提携となった。同市には「JOETSUシュトラッセ」と呼ばれる通りがあり、沿道を中心にこの40年余りの間に植えた桜が育っているという。
写真は羽尾さんの40年来の友人というフランツ・フィルビザーさん(76)から11日に届いた。同地は3月中下旬に気温の高い日が続き、例年より早く開花したという。「毎年、画像が送られてくるのを楽しみにしている。今年も咲いてくれたと感激した」と話す。
今年は9月にリ市の市制50周年式典があり、上越市長が招待されている。