地元杉材使用の木工品 上越市とテクノスクール連携 訓練生ら市長表敬 ラックなど市役所で活用

製作を担当した訓練生が中川市長に報告。杉材の加工から手がけた感想や、製品のポイントなどを紹介した

上越市と県立上越テクノスクール(同市藤野新田)が連携、同市産杉材を活用した製品が完成し、27日、市役所木田庁舎で披露された。同日は、学校関係者が中川幹太市長を表敬して歓談。製品は今後、市役所庁舎内で活用する予定だという。

同市内の豊富な森林資源の有効活用に向けた取り組みを推進している市と、地域産業の担い手確保、育成に取り組む同校が連携した取り組み。市は板倉区市営分収林で生産された杉材を提供し、同校の訓練生が設計から加工、製作までを手がけた。

訓練生8人が設計から製作までを担当。木材加工での材質変化など、苦労もあったという(県立上越テクノスクール提供)

今回製作されたのはパンフレットラックと傘立て各3台、卓上パンフレットラック6台。木造建築科の訓練生8人がそれぞれ製作に当たり、16日ほどかけて完成させた。岩片竜穏さん(23)、妃夏さん(19、いずれも上越市出身)兄妹は、共に卓上パンフレットラックを製作。「ほかにはないデザインでという注文、量が限られている素材での試行錯誤など、仕事経験としてとても刺激的だった」「古民家のリノベーション関係の仕事に就くが、今回の経験や学んだ技術を生かしていきたい」とそれぞれ話した。

中川市長は訓練生らに感謝を伝えるとともに、自身も古民家のリノベーションに携わった経験を踏まえて歓談。「市民の目に触れる場所で活用させていただく。皆さんも一流の技術を身に付け、市の活性化にも協力してもらえたら」と願った。星名浩樹校長(53)は「今後、市産材がさらに流通する前に貴重な体験をさせてもらった。今後もこうした取り組みに協力できたら」と語った。

記事参照元:上越タイムス電子版