消防防災科学技術賞 火災原因調査で優秀賞 ドアホンぼや検証 上越地域消防局

消防防災に関する機器の開発や論文、原因調査などに優れた業績を挙げた個人や団体を消防庁長官が表彰する「消防防災科学技術賞」で、上越地域消防局の火災原因調査事例が優秀賞に選ばれた。

 6日、上越市役所で管理者の中川幹太市長への報告が行われ、表彰を受けた同局総務課の入村宗消防司令(43)、予防課の田中優消防司令(45)、沖川雄介消防司令補(35)に賞状が伝達された。

 平成9年度から、全国の消防機関、大学、消防機器メーカーなどを対象に実施している。本年度は67作品の応募から優秀賞24点、奨励賞3点が選出。原因調査事例では10点が選ばれた。

 上越地域消防局の調査事例は、昨年8月の市内アパートでのぼや火災が発端。テレビモニター付きドアホンの本体のみが焼けており、調べたところ同様の火災や発煙事案が全国で発生していたことが判明。同局でメーカーなど4団体による合同調査を行った結果、下請けメーカーが仕様書にない材料を使った電子部品を納入していたことが発覚し、同製品13万台のリコールにつながった。

 報告会で中川市長は「調査の積み重ねが多数の火災を防いだ。競技会も含め皆さんの全国での活躍はとても誇らしい」と称賛。沖川さんは「燃える前の製品が現場アパートにあり、消防局に最新の調査機器があったおかげ」と話し、「調査を積み重ね、市民の安心につなげることがわれわれの使命」と応えた。

優秀賞を受賞した(左2人目から)入村さん、沖川さん、田中さん。6日に中川市長(左端)へ報告し、賞状を伝達された

記事参照元:タイムスLite

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