常敬寺(上越市寺町2)本堂など3件 国登録有形文化財 登録を答申 上越市内の登録件数52件に この機に足運んで

国の文化審議会(島谷弘幸会長)が21日に開かれ、上越市では常敬寺(じょうきょうじ)本堂など建造物3件が国の登録有形文化財に登録するよう文部科学大臣に答申された。答申後に行われる官報告示で正式決定し、同市内の登録件数は52件となる。
今回答申されたのは常敬寺(同市寺町2、中戸義興住職)の本堂と鐘楼、山門。同寺は弘安7(1284)年、親鸞の孫の唯善(ゆいぜん)が下総(千葉県)で開き、天正4(1576)年に信濃(長野県)に移った。その後、堀氏に招かれて越後に入り、寛文6(1666)年に現在地に移った。
享保16(1731)年築の本堂は内陣、外陣と左右の余間(よま)があり、内陣と外陣の間には法輪の金箔欄間彫刻が飾られている。江戸中期の浄土真宗寺院の好例と評された。鐘楼は寛政4(1792)年の築で、いずれも昭和60年代に改修を受けている。
薬医門造りの山門は軸部が弁柄塗(べんがらぬり)で仕上げられている。勅願所としての由来を示すもので、地域で赤門として親しまれている。江戸後期の築で、昭和30年代に改修された。
中戸真義副住職は「歴史的に、京都にあったらすごい寺だといわれることがある。登録を機に歴史を知って、興味を持ったら足を運んでもらえれば」と話した。
記事参照元:上越タイムス電子版