大臣賞に小林古径記念美術館/日事連建築賞、16件を選定

日本建築士事務所協会連合会(児玉耕二会長)は、2021年度日事連建築賞の受賞者を決めた。

最優秀賞に当たる国土交通大臣賞には、小規模建築部門から「小林古径記念美術館」(新潟県上越市)を設計した宮本忠長建築設計事務所、大臣賞に次ぐ日事連会長賞には、一般建築部門から「垂井町役場」(岐阜県垂井町)を設計した梓設計が選ばれた。

表彰式は12月の全国会長会議に合わせて開く方向で検討している。

37回目となる今回はリノベーションなどを含む175点の応募があった。
単位会の1次審査で56点(一般、小規模とも28点)に絞り込み、2次審査で国土交通大臣賞1点、日事連会長賞1点、優秀賞6点(一般、小規模とも3点)、奨励賞8点(一般、小規模とも4点)の計16点の受賞者を選定した。

小林古径記念美術館は、日本画家・小林古径の生まれた上越市高田に20年前に移築された家と画室を中心に、雁木の長廊が取り囲む小さな施設で、公園全体との連続性を配慮して工夫を重ねた控え目な設計や、現代に生きる人々の生活環境の豊かさに結び付ける日本建築の保存のあり方に一石を投じた点が評価された。
垂井町役場は、準工業地域に建つ商業施設を町役場に生まれ変わらせる大胆なリノベーションで、タウンホールとしての住宅的な親しみやすさや、黒を基調に地場の木質の床、壁、コンクリートといった素材を生かした室内などが評価を得た。

優秀賞と奨励賞は次のとおり((1)建築士事務所(2)所属事務所協会)。

=優秀賞=
〈一般建築〉
那須塩原市図書館 みるる(栃木県那須塩原市)=(1)一級建築士事務所UAO(2)東京▽THE HIRAMATSU 京都(京都市)=(1)日建設計、大林組、中村外二工務店(2)大阪▽早稲田大学本庄高等学院体育館(埼玉県本庄市)=(1)日建設計(2)東京。
〈小規模建築〉
小さな石場建ての家(徳島市)=(1)環境デザインワークス(2)徳島▽はつせ三田(東京都港区)=(1)ihrmk一級建築士事務所(2)東京▽mother’s+(北海道白老町)=(1)竹中工務店北海道一級建築士事務所(2)北海道。

=奨励賞=
〈一般建築〉
広野こども園(福島県広野町)=(1)関・空間設計・生物建築舎設計共同企業体(2)宮城▽山元町役場(宮城県山元町)=(1)シーラカンスアンドアソシエイツ一級建築士事務所、SOY source建築設計事務所(2)東京▽瑞浪北中学校(岐阜県瑞浪市)=(1)日建設計(2)愛知▽国立工芸館(金沢市)=(1)山岸建築設計事務所、浦設備研究所(2)石川。
〈小規模建築〉
熊本城特別見学通路(熊本市)=(1)日本設計九州支社(2)福岡▽ミナガワビレッジ(東京都渋谷区)=(1)再生建築研究所一級建築士事務所(2)東京▽六供町集会所計画(前橋市)=(1)群馬県建築設計センター(ライブ環境建築設計、萩原構造計画事務所、齋藤設備技研)(2)群馬▽オモケンパーク(熊本市)=(1)矢橋徹建築設計事務所(2)熊本。小林古径記念美術館外観

記事参照元:建築通信新聞DIGITAL

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