〈上越市長選〉2氏が政策、理念訴え 上越市長選公開討論会〈上〉

今秋の上越市長選に向けた公開討論会(上越青年会議所主催)が15日に開かれ、出馬を予定している元市議の中川幹太氏(46)、元副市長の野澤朗氏(64)がそれぞれの考えを述べた。討論の要旨を3回に分け、紙面で紹介する。第1回は四つの討論テーマのうち(1)市内経済の活性化(2)持続可能なまちづくりについて―の主張。

中川幹太氏

(1)飲食業をはじめコロナで縮小している業界を、てこ入れというか、まずはつぶれないように救っていかないといけない。これが第1段階。コロナ後には、中小企業が増え、活性化する施策を行う。中小企業が上越市の基盤。もう一つは通年観光。今、市がやっているのはほとんど季節観光で、観桜会や蓮まつりなどイベントばかり。通年で外国人や日本人を受け入れられる場所をきちっとつくっていくことが、上越市の進む道だと思う。

(2)まず空き家について。通年観光により一年間、宿泊客が見込めるようになると、空き家が店舗や宿泊施設などいろいろな形で活用されるようになってくる。持続可能なまちづくりとしては三つある。再生可能エネルギーの普及、電気自動車への変革に合わせたインフラ作り、ウッドショック(世界の木材不足による木材価格の高騰)の中で地元の木材活用。私たちはとにかく学び、人を受け入れながら進んでいかなければ、この先全国の競争に勝てないと思う。

     ◇

野澤 朗氏

(1)市内の経済を引っ張る一つの要素が公共事業。市として、いかに計画的に公共事業を出していくか。少子化対策では子育て支援制度を広げ、第1子から安心して産み育てられることが大事。移住についてはプロジェクトチームを編成し、観光やコンベンションは妙高市と共に広域的に。一番大事なのは地域内循環。それぞれの地域単位で生産と消費が回るような形。プレミアム付き商品券や住宅のリフォーム事業を経済状況にかかわらず打ち続け、それが全市に回っていく経済循環を起こしていきたい。

(2)上越妙高駅や直江津港に加え、ゲートウェイとしての高速道路インターチェンジ。公共交通の拠点だが、上越市のポテンシャルの一つで、まちづくりの武器。そこをもう一度生かしていく。この他新しい産業団地、空き家対策などいろいろあるが、いずれにせよ長期的な計画を立てながら、その時点その時点で必要なものを打ち出していくことが、最終的には持続可能なまちづくりにつながる。

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