上越市の小中学校 自宅でもタブレット コロナ禍の家庭学習対応へ
コロナ感染の第5波がピークアウトしたとみられる中、今後のコロナ感染拡大に備え、上越市内の小中学校では臨時休校した場合でも、児童生徒が自宅でタブレット端末を使って学習できる体制づくりを進めています。
この取組みは、今年春から始まった「GIGAスクール」で児童生徒が一人一台ずつタブレット端末を使えるようになったことを活用して、上越市教育委員会が進めています。狙いはコロナ禍での臨時休校に備えるためで、すでに市内の小中学校16校でタブレット端末を使った学習をふくめた利用を試験的に進めています。
そのうち、上越市立清里小学校では8月末から、5年生がこの取組みを始めました。6日は児童がタブレットを家に持ち帰り、算数の課題に取り組みました。課題は担任の教員がメールで送り、児童は自宅で解答して送り返します。教員が使うタブレットには、児童からの解答がグラフで数値化され、一目でわかるようになっています。
清里小学校 5年担任の太田渉教諭は「メリットは大きく2つある。1つ目は児童の意欲が高まること。普段宿題に取り組めない子も、タブレットがあると一生懸命参加する。2つ目は発言しない子や作文が短い子でも、タブレットで友達と交流できること。『この子ってこういう一面もあったんだ』と気づいたりして、その子の新しい姿がみえる」と話します。
一方でタブレットの持ち帰り学習は、家庭のオンライン環境や機器の整備が課題になっています。太田教諭は「タブレットに不具合があったとき、教員が家に行くことができない。まだまだパソコンとして使うには難しい点がある。保護者の協力も必要で理解を得ないといけない。子どもは(操作)慣れているので、大人がいかに環境を整えるかが大事」だと話しました。
教育委員会では10月末をめどに、市内すべての小中学校でタブレット端末の持ち帰り利用ができるようにする方針です。
なお、清里小学校ではタブレットを夜10時には使えない設定にして、夜更かし対策をしているということです。
記事参照元:上越妙高タウン情報