「見て」「読んで」 表現の世界に浸って 12日まで 障害者アートの公募展

 県内の障害があるアーティストらの作品を展示する「新潟アール・ブリュット公募展」が4日、上越市本町5のあすとぴあ高田内「ミュゼ雪小町」で始まった。12日まで(8日は休館)。入場は無料。

拓也さんの展示では、幼少期からの創作の軌跡を見ることができる

 県障害者芸術文化活動支援センターが主催、県アール・ブリュット・サポート・センター(NASC、社会福祉法人みんなでいきる)が企画。2019年の初回に続いて2回目となる。

 今回は県全域から65組の応募があり、専門家によって選ばれた15組(上越3市からは5組)の作品を展示している。テーマは「ものと語り」。作品と併せ、アーティストの関係者や近しい人が「語り手」となり、創作過程や背景の解説文を展示。「見て」「読んで」表現の世界に浸ることができる。

 上越市のアーティスト、拓也さん(12)は、5歳のころから作り続けてきた本を展示。日常の中から「美しい」「芸術的」と感じたことに想像力を刺激され、絵を描き、物語を紡いでいるという。拓也さんは「美しいものは心を豊かにする。作品を通じて、絵や本の素晴らしさを知ってもらえたら」、語り手である母親の郁恵さん(43)は「作品がコミュニケーションのツールになり、本人の自信につながっている」と話している。

 会場では妙高市のアーティスト、佐藤葉月さんの創作実演も実施(金・土・日曜)。両センター長の坂野健一郎さん(40)は「語りによって作品への理解が深まる公募展。ぜひ来場してほしい」と呼び掛けている。

記事参照元:タイムスLite

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