新潟県上越市でクラフトビール新ブランド「Gangi Brewing」が発足 「クラフトビール文化はアイドル文化と近い」

建設中の醸造所の前に立つ綿貫卓人さん(左)と宮本正裕さん(右)

 

新潟県上越市で「Gangi Brewing(ガンギブリューイング)」という新たなクラフトビールブランドが立ち上がる。2023年に2月22日には酒販免許を取得した。現在、酒造免許を申請中であり、今年8月に醸造を開始し、9月くらいに初開栓となる見通し。現在、上越妙高駅近くで改装工事を行なっており、醸造所には出来立てのビールが飲める店舗スペースも併設する。

運営するのは、2022年に設立されたリブ・シック(新潟県上越市)の宮本正裕さんと、綿貫卓人さんだ。共同経営者の宮本さんは、クラフトビール文化の現在地について説明する。

「地ビールはお土産用、ご当地ビールとして1994 年の酒税改正を機に盛り上がりを見せたが、2005年ころにブームは沈静化 した。その沈静化後のブーム再燃より、クラフトビールという言葉が出てきた。クラフトビールはより日常的にプチ贅沢な楽しみとしての飲み方が主流で今がトレンド。現在も市場が二ケタの拡大している。クラフトのビールの定義は職人による手作りや伝統的な製法や、独立しており、大手資本が入っていないなどである。その中で、醸造家のキャクラターが重要になってくる」と宮本さん。

上越市出身の綿貫さんは、2020年から約3年間、ドイツ国家資格「ブラウマイスター」を取った静岡県浜松市在住の日本人醸造家者のもとで修行した。

一方、宮本さんは大学卒業後、大手化学メーカーに勤務し、同社の妙高工場に転勤。綿貫さんが以前上越市で経営していたバーの客として知り合い、意気投合した。宮本さんは9年間勤めた会社を退社。綿貫さんが醸造、宮本さんが経営を担当し、共同で経営する。

「クラフトビール文化は、アイドル文化とも似たところがある」と語る宮本さん。つまり、 ビールやウイスキー、ワインなど一通り飲んだ人たちで、ワインやウイスキーなどのうんちくや背景、ストーリーなどの意味や付加価値を感じて飲むのが好きな人たちがメインとなるターゲット。また、それぞれが推しの醸造所を見つけてとても熱心に応援してくれ、クラフトビールのイベントでは、 ビールやグッズをまとめ買いしていく光景が珍しくないという。

ところで、世の中には500ミリリットル1缶で3,000円もするビールがある。アメリカバーモント州の「ザ・アルケミスト」という醸造所のビールで、数年前までは日本での入手は困難であったが、近年 日本でも手に入るようになった。ある大手オークションサイトでは、なんと空き缶が5,000円で取引されたこともあるという。

綿貫さんも「ザ・アルケミスト」の愛飲者のひとり。若いころは、ビールは苦くて飲めなかったという。しかし、ある時、フルーティーなクラフトビールに出会い、一気にビールが好きになり、いまでは毎日飲むようになったほど。綿貫さんは「いろいろなビールのスタイルを提案していくので、お気に入りの一杯をみつけて欲しい」と話している。

アメリカバーモント州「ザ・アルケミスト」という醸造所のビールを手にする綿貫さん

上越妙高駅近くの建設中の醸造所

記事参照元:Komachi Web

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

four × one =