上越保健医療福祉専門学校が2023年度以降の学生募集を停止 学生確保困難で

新潟県上越地域唯一の介護福祉士養成校「上越保健医療福祉専門学校」(上越市西城町1)が、学生確保困難を理由に2023年度以降の学生募集を停止した。同校は2020、2021年度に学生募集を停止したが、昨年4月、3年ぶりに新入生を迎えて再開していた。

同校は1997年4月、上越地域唯一の「介護福祉士養成校」として開校した。「『和・道』医療福祉グループ」の一つ、学校法人「仁寿会」(川室優理事長)が運営する。介護福祉科の単科で、定員35人の2年制。これまでに約600人が卒業した。

2023年度以降の学生募集を停止した上越保健医療福祉専門学校

当初は同校を含む養成施設で学ぶと、卒業と同時に試験なしで国家資格の「介護福祉士」資格を取得することができたことから、入学希望者も多かった。後に社会福祉士及び介護福祉士法の改正に伴い、介護福祉士資格取得には国家試験の受験が必要となったことの影響や、最近は介護職を希望する学生の減少などから、定員割れの状態が続き、学生確保が課題となっていた。

過去2年間の募集停止の間には再開を願う声も寄せられた。介護ロボットを使った実習やチームマネジメント、英語コミュニケーションなど、独自の新カリキュラムを導入し、2022年4月には18歳から社会人まで10人が入学。現在、来春の卒業と国家資格取得などに向けて学んでいる。

募集停止について同校は「単科で学校運営を成り立たせるのは難しい。閉校ではない。今後の学校のあり方を行政などと話し合い、模索していく」とした。

なお、介護現場で働く人を対象とした介護福祉士実務者研修、介護職員初任者研修などのコースは今後も継続して実施する。在校生については「卒業までの授業はもちろん、就職や進路決定などに不利益がないよう、グループ一丸となって対応する」としている。

記事参照元:上越タウンジャーナル

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