中川市長「撤回しない」 コシ仮渡金「焼け石に水」発言で 上越市議会一般質問

上越市の中川幹太市長は25日の市議会一般質問で、20日にJAえちご上越の本年産JA米コシヒカリ(60キロ当たり)の仮渡金が前年比100円増しだったことを、「物価高騰の折に焼け石に水」などと批判したことで市議から見解を問われ、「撤回しない」と発言した。JAえちご上越の対応を再び批判した形だ。

25日、宮越馨氏(無所属)が一般質問で「撤回すべきだ」と指摘したのに対し答えた。

仮渡金はJAが生産者の出荷に際して支払うもので、JAは販売見通しが立った時点で販売見込額から経費と仮渡金を除いた額を追加払いし、精算する。仮渡金額はJA全農などが示す金額や販売状況などを考慮して算出・設定される。

同JAの本年産JA米コシヒカリの仮渡金(60キロ当たり)は1万4100円で、前年の2022年に比べ100円増。本年産米は昨年に続き、ロシアのウクライナ侵攻などを原因に生産コストが上昇した一方、コメの価格は需給バランスで決まるため、生産コストを販売価格で完全に吸収することが難しい。

「焼け石に水」発言があった20日以降、複数の市幹部が同JA幹部に対し相次ぎ釈明。25日も複数の幹部が発言を受け「生産コストが販売額、仮渡金に反映されていないのは間違いないが、市としてJAえちご上越を批判するつもりはない」と釈明した。

JAえちご上越は「市長の発言の詳細および真意を確認していないのでコメントは差し控える」とした上で、「農家経営が非常に厳しい状況下、農家に少しでも多く販売代金をお返しできるよう販売努力をしていく」と姿勢を示した。

記事参照元:上越タイムスLite

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