吉川区大乗寺歴史伝承保存会 上杉神社(山形県米沢市)大乗寺宮司を表敬 謙信の葬儀で導師務める大乗寺良海の末裔 交流し吉川区へ招待も

表敬した一行と上杉神社の大乗寺宮司

郷土の名将、上杉謙信ゆかりの真言宗大乗寺跡(吉川区)の史跡整備と歴史の伝承によりまちづくりを進めようと、幅広い有志が集まり、吉川区大乗寺歴史伝承保存会(山岸晃一会長)が設立。10月29日、謙信の葬儀で導師を務めた大乗寺良海の末裔(まつえい)に当たる、上杉神社(山形県米沢市)の大乗寺真二宮司を初めて表敬訪問、交流した。

大乗寺は元々、長野市長沼にあり、川中島の戦いで被災したこともあり謙信が招き移した。移転初代は長海で、二代賢命、三代良海と続く。初代の長海は川中島合戦にも謙信に随行。同区出身で郷土史に詳しい小田豊さんの研究によると、三代良海は謙信後継の景勝時代に春日山城下に移ったと推察。その後、豊臣と徳川の時代に会津、米沢の移封に従った。

上杉神社は、明治の神仏分離と廃城令を受け米沢城本丸跡に整備され、大乗寺の僧侶が還俗(げんぞく)し、神官となり、大乗寺姓で代々宮司を務め現在に至っている。

初めての表敬訪問では、正式参拝の後、山岸会長が2030年の謙信生誕500年に向けた会創設の趣旨と目的を説明し、同区大乗寺の地へ大乗寺宮司を招待。同宮司は「日程を調整しぜひ」と応じていた。

同区の大乗寺町内にある同寺跡地は往時20ヘクタールの規模を誇ったといわれる。上越市の「地域の宝」に指定され、地域活動支援事業で史跡案内板を整備。昨年10月には小田さんによる記念講演会と、謙信顕彰会の一義会による武てい(ぶてい)式の演武が行われた。

吉川区大乗寺にある大乗寺跡

記事参照元:タイムスLite

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