新潟上越市の偉人、前島密は何した人? ユーチューバーのミスター武士道さんを招き、出身地で「前島密サミット」8月10日開催!オンライン配信も予定

前島密サミットのポスターを手にPRする実行委員会の新井美智雄会長=上越市下池部

新潟県上越市出身で郵便制度など近代日本の礎を築いた前島密の偉業を知ってもらおうと、地元の顕彰団体が8月10日に「前島密サミットin上越」を初めて開催する。2025年の生誕190年に向けた活動の一環。若い世代にも関心を持ってもらおうとユーチューバーを迎えて、郷土の偉人をPRする。

前島は1835年、現在の上越市下池部に生まれた。政府高官として郵便制度を始め、鉄道や運輸、電信・電話、為替などの事業の仕組みを整えた。教育分野では東京専門学校(現早稲田大)の2代目校長を務め、1919年に84歳で亡くなった。

サミットを企画するのは市民らでつくる「前島密翁生誕の地献碑祭実行委員会」(新井美智雄会長)。実行委のメンバーを中心に昨年5月、新たな団体「前島密翁顕彰事業実行委員会」を発足させ、生誕190年と、11年後の生誕200年に向けて活動している。

サミットでは動画投稿サイトのユーチューブで日本史を解説しているミスター武士道さんが講演するほか、公募で選ばれた市民らとパネルディスカッションし、前島の業績を語り合う。

前島密生誕190年を来年に控え、気運を盛り上げようと復刻された紙芝居の上演=7月9日、上越市下池部

また、実行委は前島の紙芝居を復刻するなど、子ども向け事業にも取り組んでいる。1956年出版の伝記紙芝居を複製し、市内の小学校や図書館などに今月寄贈した。9日には下池部の前島記念館で地元の中学生らに上演した。

両実行委の会長を務める新井さんは「日本だけでなく世界を俯瞰(ふかん)し行動した前島の生き方は、現代社会の問題を解決する糸口にもなる。若い世代に関心を持ってほしい」と抱負を語った。

サミットは8月10日午後1時〜4時、前島記念館で開催する。予約制。オンライン配信も予定する。開催費用の一部100万円をクラウドファンディングで8月9日まで募っている。詳しくは、ホームページ「前島密生誕200年」。

記事参照元:新潟日報デジタルプラス