上越市の30代女性が暗号資産3841万円相当をだまし取られる 厚生労働省名乗る男から電話

上越警察署は2024年12月2日、新潟県上越市居住の30代女性が10月2日〜29日に暗号資産計3841万円相当を何者かにだまし取られる特殊詐欺(オレオレ詐欺)被害に遭ったと発表した。女性は11月25日に被害届を提出し、同署が捜査している。

発表などによると10月2日、女性の自宅に「厚生労働省」の職員を名乗る男から電話があり、電話に出た女性の母親(60代)に「あなたの保険証が使えなくなる」などとうそを言ってきたことから女性が電話を代わった。男は「病院で薬が不正に処方され、保険証の名義人が(女性の)母親だった。不正に利用されている可能性がある。被害届を出さないといけないので警察にまわす」などと言われたという。

次に「仙台中央警察署」の警察官を名乗る男に電話が代わり、「保険証の不正利用で犯人を逮捕した。犯人はマネーロンダリングをしていて、あなたたちも関与している疑いがある。今後はアプリを使ってやり取りする」と伝えられた。

女性は犯人側から指定されたSNSのアプリケーションをダウンロードしたところ、音声通話で警察官や検事を名乗る男から、「嫌疑を晴らすため、あなたたちの資産を調べる必要がある」「ネットバンキングで暗号資産を購入し、指定アドレスに送金して。調査が終わったら返金する」などと言われ、銀行口座の新規開設や暗号資産取引用のアプリケーションのダウンロードを指示された。女性は開設した銀行口座に預金を移し、10月29日までの間に検事を名乗る男たちから指示されるがまま、暗号資産を指定されたアドレスに送信し、11万円〜966万円を7回にわたってだまし取られたという。

女性は返金されるのか不審に思い、厚生労働省のホームページを確認したところ、同様の詐欺事例が掲載されていたことから被害に気付いた。

記事参照元:上越タウンジャーナル