飛躍願い丹精込め 小正月の縁起菓子「ちんころ」 小浜屋菓子店 今年も販売 吉川区
吉川区原之町の小浜屋菓子店は10日から、小正月の縁起物「ちんころ」の販売を開始した。今年のえとのウサギや犬、鳥、タコ、疫病退散を願うアマビエなど、かわいらしい5種類の縁起菓子が並んでいる。
ちんころは、その年の豊作や安産を願ったのが由来とされ、県内では十日町市産の細工物が有名。吉川区では各店舗で盛んに作られ、昭和30年代まで節季市で販売されていたという。現在、区内での製造販売は同店のみとなった。
うるち米の粉(上新粉)を湯でこねて食紅で色付けし、生地をちぎって動物の形にし、ふかして色つやを出す。神棚や玄関に飾り、ひびが多く入るほど、豊作や幸福になるといわれている。
創業120年以上になる同店の4代目店主、中村崇さん(62)は祖母から教えてもらい、20代半ばから作っている。「縁起物なので各家庭などで飾っていただき、良い年になってほしい。卯年なので飛躍する一年に」と願いを話した。
1個ずつ丹精込めて手作りし、今年は5個入りで300~350セットの製造を予定している。おおむね今月下旬まで販売する。1セット1400円(税込み)。予約などの問い合わせは同店(電025・548・2020)へ。
記事参照元:タイムスLite